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2015年の不正アクセス認知件数は2051件 - 検挙人数は過去最多

警察庁は、2015年における不正アクセス事件の認知、検挙状況を取りまとめた。認知件数は前年を大きく下回る一方、検挙人数は過去最多だったという。

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不正アクセス事件の認知、検挙件数推移(表:警察庁)

不正アクセス事件の認知件数は、2014年の3545件から大幅減となる2051件。これは2013年の2951件も大きく下回る水準だった。無料通話アプリがセキュリティを強化し、知人になりすました情報発信が減少したことが影響したという。

一方、検挙件数は前年の364件を上回る373件。検挙人数も170人から微増して173人となり、2000年の不正アクセス禁止法施行以来、過去最多を更新した。

認知や検挙された不正アクセスにおける目的を見ると、「オンラインバンキングにおける不正送金」が最多で74.6%を占めた。次いで多いのが「オンラインショッピングでの不正購入(8.1%)」、「オンラインゲーム、コミュニティサイトの不正操作(4.7%)」「メールの盗み見などの情報の不正入手(4.5%)」と続く。

不正アクセスのうち、パスワード設定の甘さを突かれたケースが35.3%にのぼる。またインターネット上に流出したり、公開されていたアカウント情報を入手し、不正アクセスに用いたケースも17.2%にのぼる。

(Security NEXT - 2016/03/24 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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