裁判所への来訪を求めるメールに注意 - 添付ファイルはマルウェア
裁判所への来訪を求める悪意あるメールが出回っている。不安を煽り、添付ファイルなどを開かせる手口であり、注意が必要だ。

メールの一例(画像:裁判所)
今回確認されたメールは、「裁判への通告‐通知」「裁判所への通知」といった件名で送信されており、「裁判へ来訪しなけばなりません」などと騙す内容。送信者は「最高裁判所の書記官」を称している。
「こんにちは」や「拝啓」との書き出しではじまり、「裁判の司法予告は添付ファイルにお探しできます」といった不自然な日本で記載。「invoice_id1518959921.doc.zip」というファイルが添付されていた。
メールの添付ファイルについて解析したソフトバンク・テクノロジーのシニアセキュリティエバンジェリストである辻伸弘氏によれば、添付されたzipファイルの中身はJavaScriptファイル。誤って実行するとロシアのIPアドレスへアクセスし、マルウェアをダウンロードするしくみだったという。
これまでも裁判所や裁判所職員などを装うメールが後を絶たないが、国内の裁判所では、メールによる特別送達などは行っていない。添付ファイルを閲覧するよう求めたり、電話による連絡やメールへの返信、金銭の支払いなどを求めるケースもなく、注意を呼びかけている。
また裁判所への出廷を口実に添付したJavaScriptファイルを開かせる攻撃は海外でも発生している。直接関係するかは不明だが、まったく同じファイル名の添付ファイルが含まれる「日本郵政」を名乗ったメールなども報告されている。
(Security NEXT - 2016/02/25 )
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