2015年2Qの脆弱性登録件数は1479件 - 2カ月連続で減少
情報処理推進機構(IPA)は、2015年第2四半期における脆弱性データベース「JVN iPedia」の登録状況を取りまとめた。登録件数は前期より減少し、1500件を下回った。
「JVN iPedia」は、国内のソフトウェア開発者が公表した脆弱性情報や、脆弱性情報ポータルサイト「JVN」の公開情報、米国国立標準技術研究所(NIST)による脆弱性データベース「NVD」の公開情報を収録したデータベース。2007年4月より運用されている。
2015年第2四半期は、1479件の脆弱性対策情報があらたに登録された。内訳は、JVNの掲載情報が178件、NVDの情報が1299件、国内製品開発者による登録情報が2件。同四半期で、累計登録件数は5万4714件となった。また英語版では44件の登録があり、累計件数は1228件となる。
登録件数の推移を見ると、2014年第4四半期は3072件と突出しているが、その前後は2000件を下回る水準を維持している。
脆弱性の種類別では、「クロスサイトスクリプティング(XSS)」が192件で最多。「情報漏洩(148件)」「バッファエラー(131件)」「認可、権限、アクセス制御(120件」と続く。「情報漏洩」が前期を上回った。
また登録件数は製品別に見ると、「Internet Explorer」が110件でもっとも多く、「Google Chrome」が96件、「Flash Player」が53件、「iOS」が43件、「Mac OS X」が35件と続く。一般に広く利用されているOSやソフトに関する脆弱性情報が多く登録されている。
同四半期までに登録された脆弱性情報を深刻度別に分けると、共通脆弱性評価システム「CVSS」の基本値が7.0から10.0で「危険」とされる「レベルIII」は全体の40.2%で、前期より0.2ポイント後退。
「警告」の「レベルII」は52.6%で0.1ポイント上昇した。「注意」の「レベルI」は7.2%と0.1ポイント上昇。いずれも、わずかな増減にとどまった。
(Security NEXT - 2015/07/22 )
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