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3月のMS月例パッチで修正された「Stuxnet」の忘れ形見に悪用コード - 専門家「容易に攻撃可能」

日本マイクロソフトが、3月の月例セキュリティ更新プログラムで修正した「CVE-2015-0096」の攻撃コードが公開されている。更新プログラム公開当初の予想に反し、容易に脆弱性が攻撃できる状態となっており、専門家が警鐘を鳴らしている。

問題とされるのは、ショートカットファイルの処理に問題があり、Windowsにおいて不正なライブラリを読み込まれる脆弱性。悪意あるウェブサイトへアクセスしたり、ディレクトリを閲覧すると、任意のコードを実行されるおそれがある。

悪意あるショートカットファイルにより、不正なライブラリファイルを読み込む問題は、Stuxnetで5年以上前に表面化した問題だ。2010年8月に公開された月例パッチ「MS10-046」で「CVE-2010-2568」として修正されたが、「.lnk」ファイルの修正に一部対策漏れがあるとして、2015年1月上旬に研究者であるMichael Heerklotz氏がZero Day Initiativeに報告したことから明らかとなった。

修正は協調的に進められ、米国時間3月10日に公開された「MS15-020」によって脆弱性は解消された。修正プログラムが公開された時点では、脆弱性は未公表の状態で、悪用も確認されていなかった。

(Security NEXT - 2015/03/25 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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