Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

MS、「緊急」3件含む月例パッチ9件を公開 - ゼロデイ脆弱性を解消

日本マイクロソフトは、2月の月例セキュリティ更新プログラム9件を公開した。深刻度「緊急」のプログラム3件が含まれており、ゼロデイ攻撃に悪用されているASLR回避の脆弱性を修正した。

深刻度が、4段階中もっとも高い「緊急」とされるプログラムは3件。いずれも脆弱性が悪用されると、リモートでコードを実行されるおそれがある。

なかでも「MS15-009」では、41件にも及ぶ「Internet Explorer」の脆弱性を修正した。メモリを保護する「ASLR(Address Space Layout Randomization)」がバイパスされる脆弱性「CVE-2015-0071」については、ゼロデイ攻撃への悪用が確認されている。またメモリ破損の脆弱性「CVE-2014-8967」は、悪用は確認されていないものの、すでに一般へ公開されていた。

同じく深刻度「緊急」として、同社は「Windowsカーネルモードドライバ」の脆弱性6件を「MS15-010」で対処。特権の昇格が生じる脆弱性「CVE-2015-0003」についてはすでに公開されているが、悪用は確認されていないという。さらに「MS15-011」によってグループポリシーの脆弱性を修正している。公開時に脆弱性の公表、悪用はなかった。

のこる6件の更新は、いずれも深刻度が1段階低い「重要」。Officeの脆弱性に対応した「MS15-012」「MS15-013」によって、リモートでコードが実行される問題と、セキュリティ機能がバイパスされる問題に対応した。後者については脆弱性がすでに公開されている。

また「MS15-014」では、セキュリティ機能がバイパスされる可能性があるグループポリシーの脆弱性を修正。「MS15-015」および「MS15-017」で、「Windows」や「Virtual Machine Manager」における特権の昇格が生じる脆弱性を解消した。そのほか、情報漏洩の原因となるグラフィックコンポーネントの問題については、「MS15-016」で対応している。

(Security NEXT - 2015/02/11 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

PR

関連記事

「Active! mail 6」に「XSS」や「CSRF」脆弱性 - 修正版へ更新を
「Chromium」の脆弱性狙う攻撃 - 派生ブラウザ利用者も注意を
「MS Edge」にアップデート - ゼロデイ脆弱性などに対応
「Citrix Bleed 2」への懸念広がる - 提供元は「悪用未確認」強調
「NetScaler ADC」脆弱性、パッチ公開前から攻撃発生
「NetScaler ADC/Gateway」にゼロデイ脆弱性 - 早急に更新を
「MS Edge」にアップデート - ゼロデイ脆弱性を解消
「Chrome」にゼロデイ脆弱性 - アップデート公開、事前緩和策も
Samsung製デジタルサイネージの脆弱性狙う攻撃に注意
米政府、脆弱性6件の悪用に注意喚起 - メールや社内チャットなども標的に