「AutoCAD」のユーザー狙うマルウェアが発生 - 警戒心の甘さにつけ込む攻撃
オートデスクのCADソフト「AutoCAD」のコンポーネントを偽装したマルウェア「ACM_SHENZ.A」が出回っている。悪用されることが少なく、ユーザーがあまり警戒しないファイルを装っていた。
同マルウェアを検知したトレンドマイクロによれば、今回見つかったマルウェアは、「AutoCAD」における「AutoLISPプログラム」を装ったもので、「.fas」の拡張子を利用していた。
同ファイルを開くと、管理者権限のアカウントを作成し、ドライブごとに共有フォルダを設置。ドライブ内のファイルが収集されたり、情報を盗み出す他マルウェアがインストールされるおそれがあるという。
また同マルウェアは、137〜139番ポート、445番ポートの4ポートを開放する機能も備えていた。トレンドマイクロでは、ポートを開放する目的について、SMBプロトコル処理に関連する脆弱性が未修正となっている端末で、エクスプロイトコードを実行するためと分析。2010年、2011年に修正された既知の脆弱性などが悪用されるおそれがあるという。
また「AutoCAD」を狙ったマルウェアは今回がはじめてではないものの、攻撃はきわめて少ないことから、不正なファイルにもかかわらず、ユーザーが警戒せずにファイルを開いてしまうおそれがあると危険性を指摘。同ソフトの利用者に注意を呼びかけている。
(Security NEXT - 2013/11/25 )
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