Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

「一太郎」に対するゼロデイ攻撃が発生中 - 不正DLLを読み込ませる手口

ジャストシステムのワープロソフト「一太郎」に存在する脆弱性を狙ったゼロデイ攻撃が発生している。シマンテックでは、すでに国内ユーザーを対象とした攻撃を複数確認している。

20130226_sy_001.jpg
圧縮ファイルの中身。1番下のメインファイル以外は隠し属性が設定されている。「JSMISC32.DLL」だけでなく、「TESP.JTD」も実体は不正なDLLファイル(画像:シマンテック)

ジャストシステムが2月26日に公表した脆弱性「CVE-2013-0707」に対する攻撃が発生しているもの。ライブラリファイルのプリロード問題を悪用したもので、シマンテックでは、1月中旬より攻撃を把握しており、国内で被害が発生しているという。

同社が確認している攻撃では、一太郎のファイルと、隠し属性が設定された悪質なライブラリファイル2件を同梱した圧縮ファイルを用いており、一太郎ファイルをファイルを開くと不正なライブラリファイルが実行されるしくみだった。

ジャストシステムでは、一部バージョンに対してアップデートの提供を開始したが、アップデートが完了するのは、約1カ月先の3月28日となる予定。ユーザーは、メールの添付ファイルやインターネット上のファイルなどを開く場合など、細心の注意を払う必要がある。

(Security NEXT - 2013/02/26 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

PR

関連記事

「Cisco FMC」に深刻な脆弱性 - 認証なしでコマンド実行のおそれ
Cisco、ファイアウォール製品群にアドバイザリ21件を公開
「Apache Tomcat」にアップデート - 脆弱性「MadeYouReset」を解消
「HTTP/2」実装に「MadeYouReset」脆弱性 - DoS攻撃のおそれ
「Exchange Server」のハイブリッド構成に深刻な脆弱性 - MSが定例外アドバイザリ
秘密管理ツール「OpenBao」に脆弱性 - 任意のコード実行が可能に
N-ableのIT管理ツールにゼロデイ脆弱性 - 米当局が悪用に注意喚起
Palo Alto、セキュリティアドバイザリ6件を公開
「Spring Framework」に脆弱性 - アップデートで修正
LLMキャッシュ管理ツールにRCE脆弱性 - キャッシュ汚染に起因