Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

スパムによる1年分のCO2排出量、乗用車地球160万周分と同等

スパムが、企業や組織の業務効率低下やセキュリティ上の脅威だけでなく、二酸化炭素の排出に対しても大きな影響を与えていることが、米McAfeeの研究レポートにより判明した。

同社のレポートによれば、スパムの送信、処理、フィルタリングに使われる世界の年間エネルギー消費量は33TW時にのぼる結果となった。これは240万世帯が使用する電力や、310万台の乗用車で75億リットルのガソリンを消費するのに匹敵するという。

スパムメール1通により排出される二酸化炭素は0.3gで、車が約1m走行するのと等しく、1年分のスパム配信量を車の走行に換算すると地球160万周分だった。

スパムにおけるエネルギー消費の80%はエンドユーザーがスパムを削除する際に発生する一方、フィルタリングの消費量は16%と低いと指摘。すべての組織や個人でフィルタリングを活用することにより、年間25TW時、車に換算すると230万台分のエネルギーを削減できると分析している。

またスパムの発信源を絶つ影響も大きいと同社では指摘。スパム配信で問題となっていたISP「McColo」がネットワークから切断され、70%のスパムが減少した際に節約されたエネルギーは1日あたり乗用車220万台分と同等だった。

(Security NEXT - 2009/04/21 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

関連リンク

PR

関連記事

ゼロデイ攻撃は8カ月以上前 - 「Active! mail」脆弱性の影響拡大に懸念
NVIDIA製GPUドライバに複数の脆弱性 - 権限昇格やDoSのおそれ
まもなくGWの長期休暇 - セキュリティ対策の確認を
「Active! mail」に深刻な脆弱性、すでに悪用も - 侵害確認方法を調査中
Windows向け「Horizon Client」に権限昇格の脆弱性 - パッチがリリース
受託要配慮個人情報含むPC紛失、約1カ月後に回収 - 日本健康文化振興会
既知脆弱性による「FortiOS」侵害の新手法 - 初期経路封じても被害継続
Kubernetes向けワークフロー自動化ツール「Argo Events」に深刻な脆弱性
Jupyter環境向けプロキシ拡張モジュールに脆弱性 - 外部操作が可能に
市民施設で送信先リストファイルをメールに誤添付 - 府中市