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WMPの脆弱性を狙う「Trojan-Downloader.WMA.Wimad.n」がトップ - Kasperskyランキング

Kaspersky Labs Japanは、10月に同社ネットワーク「Kaspersky Security Network(KSN)」で検知した不正プログラムなどの状況を取りまとめ、公表した。

10月にユーザーのPC上で検知した悪意あるプログラムやアドウェアは3万9240件で、9月の3万5103件からわずかに増加した。9月のランキングでトップだったルートキット「Agent.cxv」は激減して50位圏外へ姿を消し、代わりに「Windows Media Player」の脆弱性を利用して別のトロイの木馬をダウンロードさせる「Trojan-Downloader.WMA.Wimad.n」がトップになった。

また、2位の「Packed.Win32.Krap.b」、3位の「Worm.Win32.AutoRun.dui」、4位の「Virus.Win32.Sality.aa」を含め、トップ10中4種が新規に登場したプログラムだった。トップ20に入っているプログラムを種類別に見ると、トロイの木馬が50%で最も多くを占めているが、前月の70%からは減少している。

感染オブジェクトのランキングでは、大きな変動はみられなかった。新規にランクインしたプログラムは、20位圏内で1種にとどまった。目立った動きとしては、前回3位だった「Mazebat.b」がトップへ順位を上げたほか、「Virus.Win32.Sality.aa」が3位に入るなど、Sality亜種が依然として活発な動きを見せている。

同社では、ウイルスおよびワームの状況は安定が続いており、新しいウイルスが大量に発生し、ランキングの内容が大きく変わる可能性は低いと分析している。

検知したコンピュータ総数によるランキング

1位:Trojan-Downloader.WMA.Wimad.n
2位:Packed.Win32.Krap.b
3位:Worm.Win32.AutoRun.dui
4位:Virus.Win32.Sality.aa
5位:Trojan-Downloader.JS.IstBar.cx
6位:Trojan.Win32.Obfuscated.gen
7位:Packed.Win32.Black.a
8位:Trojan-Downloader.Win32.VB.eql
9位:Virus.Win32.Alman.b
10位:Trojan.Win32.Agent.abt

感染オブジェクトによるランキング

1位:Worm.Win32.Mabezat.b
2位:Virus.Win32.Xorer.du
3位:Virus.Win32.Sality.aa
4位:Net-Worm.Win32.Nimda
5位:Virus.Win32.Alman.b
6位:Virus.Win32.Parite.b
7位:Virus.Win32.Virut.n
8位:Virus.Win32.Sality.z
9位:Virus.Win32.Virut.q
10位:Virus.Win32.Small.l

(Security NEXT - 2008/11/04 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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