Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

安全なウェブサイトはわずか2割強 - セキュリティ格差が明確に

セキュリティ診断サービスを展開するNRIセキュアテクノロジーズは、診断により判明したセキュリティ傾向を明らかにした。同社によれば、情報漏洩など何らかの問題を抱えるサイトが8割を占めたという。

今回の調査結果は、同社が2006年度に146のウェブサイトのセキュリティ状況を実際に診断した結果によるもの。事件報道が大きくなされるなど、注目を集めているものの、過去3年を通じて大きな改善傾向は見られず、重大な情報に不正アクセスできるなど42%のサイトに致命的な欠陥が見つかった。また情報漏洩の可能性が確認された35%と合わせると77%に達している。

サイトの種類では、特に問題が多く見つかったのが業務システムで、外部からの不正アクセスへ対応していても、内部関係者などへの防御が手薄であることが多く、業務システムの74%に重要情報へ不正アクセスできるといった重大な欠陥を発見が見つかった。

セキュリティ対策に力を入れているイメージがある金融機関のウェブサイトについては、実際にも公開前に診断を実施するなどセキュリティに力を入れる企業が目立った。しかし、それでも半数以上にあたる53%において大きな問題が見つかったという。

同社では、実際に不正アクセス事件が発生していても、企業側が気付いていないケースや、公表せずに対応しているケースなどもあると推測。ウェブサイトにおけるセキュリティ対策状況の格差が明確になり、今後も広がる可能性があると指摘している。

(Security NEXT - 2007/06/19 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

PR

関連記事

クラウド保存した進路アンケートが生徒からも閲覧可能に - 都立中等学校
「PuTTY」に脆弱性、「WinSCP」「FileZilla」なども影響 - 対象の旧鍵ペアは無効化を
Ivanti製モバイル管理製品「Avalanche」に深刻な脆弱性 - 一部PoCが公開済み
2024年1Q、フィッシングサイトが増加 - サイト改ざんやスキャン行為は減少
サードパーティ製ソフトに起因する脆弱性7件を修正 - Atlassian
先週注目された記事(2024年4月14日〜2024年4月20日)
「MS Edge 124」がリリース、脆弱性17件を修正
「PAN-OS」脆弱性への攻撃、国内でも被害報告
メールの誤送信で学生のメアドが流出 - 都住宅供給公社
「ClamAV」にクリティカルパッチ - サービス拒否の脆弱性など修正