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スパイウェアの多重感染に注意 - ウェブルートのスパイウェア調査

スパイウェアの感染により、さらに別のスパイウェアへ感染する「多重感染」の危険が増加している。ウェブルート・ソフトウェアのまとめでは、多重感染の結果により増加したと思われるアドウェアが7位にランクインした。

同社が2006年12月度に検知した国内スパイウェアトップ10をまとめたもので、「Spy Audit」により検知されたスパイウェアの情報を集計、「アドウェア」、「トロイの木馬」、「システムモニタ」の3つのカテゴリにおけるトップ10を選出している。

トロイの木馬では上位に変動はないが、検知数がトップとなったZlobがインストールするアドウェア「VirusBurst FakeAlert」が7位にランクインし、多重感染の危険が増加していることが予測される。

また、特定地域を狙ったスパイウェアも活発だ。同じくトロイの木馬で中国製のIMであるQQのアカウントをねらった「Trojan Phisher QQPass」が10位に初登場した。アドウェアの1位と2位は前月と変わりないが、前月6位にランクされた「DriveCleaner」が3位に浮上。2位の「System Doctor 2006」と合わせていずれも日本語に対応しており、偽のセキュリティ警告が表示される。

また同社では、キーロガーやリモートコントロールツールなど、ユーザーの操作を監視するスパイウェアを「システムモニタ」と称して集計している。目立った動きとしては、表示中のウェブページやアップロード、ダウンロードしたファイル、送受信したメールなどを記録する「Any@Web」が、圏外から2位に浮上した。

同社が発表したマルウェア別のトップ10は以下の通り。

アドウェア

1位:CnsMin
2位:System Doctor 2006
3位:DriveCleaner
4位:GAIN - 共通コンポーネント
5位:Cydoor
6位:SearchTool
7位:VirusBurst FakeAlert
8位:180search Assistant/Zango
9位:WhenU SaveNow
10位:Security2k Hijacker

トロイの木馬

1位:Trojan-Downloader-Zlob
2位:Trojan Hachilem
3位:Trojan-Downloader-Ruin
4位:Trojan Backdoor FlyYu
5位:UkVideo
6位:Trojan Downloader Matcash
7位:Trojan Agent Winlogonhook
8位:Trojan Rbot
9位:Trojan Busky
10位:Trojan Phisher QQPass

システムモニタ

1位:Skin98
2位:Any@Web
3位:Sc-Keylog
4位:Win-Spy Monitor
5位:Active Keylogger
6位:Sword Keylogger
7位:Trojan Keylogger Lineage
8位:ChatWatch
9位:IsMyMateCheatingOnline Pro
10位:Sturfajtn

(Security NEXT - 2007/01/10 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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