Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

国内モバイル端末狙う攻撃が活発化 - 背景に「Roaming Mantis」

日本国内のモバイルデバイスにおいて、オンラインバンキングなどの情報を窃取するトロイの木馬の検知が増加している。検知したユーザーの割合は海外にくらべても高く、背景には攻撃キャンペーン「Roaming Mantis」 の活動があるという。

Kasperskyによれば、同社製品のユーザーにおいて、モバイル端末を対象としたバンキングトロジャンのインストールパッケージを検知した件数が前四半期の1万5410件から、約2.5倍となる4万2115件に増加した。

モバイルデバイスにおける脅威全体から見ても、オンラインバンキングや決済システムの認証情報を狙うトロイの木馬が占める割合が、前四半期の1.57%から3.65%に増加したという。

検知されたユーザーの割合を見ると、「日本」では0.57%のユーザーより検知されており、国別にみるともっとも高い割合だった。前年同期の0.01%や、前四半期の0.13%と比較しても割合が大きく上昇している。

同社は原因について、攻撃キャンペーン「Roaming Mantis」が、2019年第4四半期から日本に対する攻撃を活発化させており、Android端末を狙ったトロイの木馬「Wroba」を使用した攻撃活動が影響したと分析。

「新型コロナウイルス」や「マスクを無料送付」など関心の高いキーワードを悪用したスミッシングを展開し、積極的に「Wroba」を拡散していた。今後も同様の傾向が続くと同社では見ており、注意を呼びかけている。

(Security NEXT - 2020/06/11 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

関連リンク

PR

関連記事

小学校で教員募集メールを誤送信、メアド流出 - 江戸川区
国民健保の被保険者情報含むUSBメモリを紛失 - 草津市
端末管理システムで誤設定、従業員情報が閲覧可能に - マイナビ
「ConnectWise Automate」に悪用リスク高い脆弱性 - 早急に対応を
DV被害者情報を保育施設で加害者に誤提供 - 奈良市
Cisco製IPフォンや侵入検知エンジン「Snort 3」などに脆弱性
Ruijie製ブリッジ「RG-EST300」に非公開SSH - 修正予定なし
バッファロー製Wi-Fiルータ「WXR9300BE6Pシリーズ」に脆弱性
NVIDIAの「Jetson Linux」やロボティクス開発環境に脆弱性
「Apache NMS.AMQP」に深刻な脆弱性 - アップデートや環境移行を呼びかけ