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CISO設置組織も半数超はセキュリティの事業リスクを未評価

CISOが設置されている組織であっても、半数強がセキュリティに関する事業リスクを評価していないことがわかった。

情報処理推進機構(IPA)が、2019年10月1日から同月21日にかけて従業員301人以上で、CISOを任命している国内企業を対象にアンケート調査を実施し、結果を取りまとめたもの。有効回答数は534件。

重視しているCISOの役割について聞いたところ、現在CISOに求められる役割は「経営層との橋渡し(45.5%)」がもっとも多く、「セキュリティ対策の推進(45.3%)」「セキュリティ目標、計画、予算の策定、評価(29.2%)」と続く。これらにくわえ、今後の役割として「セキュリティ人材の育成、確保(31.8%)」が重視されている。

セキュリティ対策を推進するうえでの課題としては、「リスクの見える化が困難、不十分である」が45.7%で最多。

「インシデント発生に備えた準備が不十分である(34.6%)」「担当者の専門知識が不足している(30%)」「経営とセキュリティの両方を理解している人材がいない(25.1%)」となった。

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セキュリティに関する課題認識(グラフ:IPA)

(Security NEXT - 2020/03/26 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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