Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

エミュレータ「QEMU」に深刻なRCE脆弱性

プロセッサエミュレータ「QEMU」にリモートよりコードの実行されるおそれがある深刻な脆弱性が指摘されている。

「同4.2.1」および以前のバージョンの「iSCSI Block driver」において域外のメモリへデータを書き込むことが可能となる脆弱性「CVE-2020-1711」が判明した。

米国立標準技術研究所(NIST)では、リモートよりプロセスをクラッシュさせ、コードを実行したり、サービス拒否を生じさせることができるとし、共通脆弱性評価システム「CVSSv3.1」におけるベーススコアを「9.9」、「クリティカル(Critical)」とレーティングしている。

一方Red Hatでは同脆弱性について、攻撃条件が複雑であり、機密性や完全性への影響は低いとして「CVSSv3.0」におけるベーススコアを「7.7」と評価している。

脆弱性を修正するパッチがリリースされているほか、ディストリビューターなどもアップデートをリリースしている。

「QEMU」に関しては、「同4.2.0」が利用するライブラリ「libslirp 4.1.0」に起因するメモリ処理の脆弱性「CVE-2020-7039」や、バッファオーバーフローの「CVE-2020-8608」脆弱性なども2020年に入って明らかとなっている。これら脆弱性もNISTによる「CVSSv3.1」のベーススコアは「9.8」と高い。

(Security NEXT - 2020/03/06 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

PR

関連記事

「MS Edge」にアップデート - 「クリティカル」脆弱性を解消
「Cisco IOS XR」にDoSや署名バイパスの脆弱性 - 修正版リリース
「Zoom Workplace」に複数の脆弱性 - 最新版で修正済み
工場向けMOMシステム「DELMIA Apriso」脆弱性 - 米当局が悪用に注意喚起
Ivantiのエンドポイント管理やリモートアクセス製品に脆弱性
デバッグ支援ツール「NVIDIA NVDebug tool」に複数の脆弱性
ネットワーク監視ツール「Stork」に脆弱性 - DoS攻撃のおそれ
GitLab、バグ報奨金プログラムで報告された脆弱性6件を解消
「Adobe Commerce」「Magento」に深刻な脆弱性 - Adobeと外部で温度差
MS、月例セキュリティ更新80件を公開 - 「緊急」8件などに対応