Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

「Docker」の既知脆弱性にPoC - 影響大きく更新状態の確認を

7月に修正された「Docker」の脆弱性「CVE-2019-14271」に関する実証コードが公開された。これまで注目を集めることが少なかった脆弱性だが、ホストのルート権限を取得されるおそれがあり、分析したPalo Alto Networksは、同ソフトにおいて「これまででもっとも深刻な脆弱性」と表現している。

「CVE-2019-14271」は、「同19.03.1」より以前のバージョンに存在する「コードインジェクション」の脆弱性。コンテナ間でファイルのコピーに用いるコマンド「docker cp」に起因し、コンテナより脆弱性が悪用されると、ホストのルート権限を取得されるおそれがあるという。

同脆弱性について調査を行ったPalo Alto Networksは、2月に判明したコンテナのランタイム「runc」における脆弱性「CVE-2019-5736」と同様に危険で、「Docker」においてこれまででもっとも深刻な脆弱性であると指摘。悪意を持って作成されたり、侵害されたコンテナなどを通じて攻撃を受け、ホストのルート権限を奪われるおそれがあるとしている。

同脆弱性は、影響を示す詳細な情報が少なかったこともあり、危険性が高い脆弱性であるにも関わらず、関心を集めることが少なかったと同社は述べ、同脆弱性の「実証コード(PoC)」を公開。利用しているシステムが、脆弱性の影響を受けないバージョンへアップデートされているか確認するよう呼びかけている。

(Security NEXT - 2019/11/22 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

PR

関連記事

「GitLab」に複数の脆弱性 - アップデートで修正
「Chrome 143」を公開 - 重要度「高」4件含む脆弱性13件に対応
「Next.js」にセキュリティアップデート - 「React」脆弱性が影響
「Apache HTTPD」にアップデート - 脆弱性5件を解消
JSライブラリ「React」に深刻なRCE脆弱性 - 早急に対応を
ウェブアプリフレームワーク「Django」に複数脆弱性 - アップデートが公開
米セキュリティ機関、「ScadaBR」既知脆弱性の悪用に警告
「Array AG」にCVE未採番の脆弱性 - 8月に国内で悪用被害
「Android Framework」のゼロデイ脆弱性に注意喚起 - 米当局
「Unbound」のDNSキャッシュ汚染脆弱性 - 追加対策版が公開