Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

疫学調査データ入りPCがマルウェア感染 - 情報流出は確認されず

富山大学において、「子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)」の参加者情報を含むパソコンがマルウェアへ感染する被害が発生した。個人情報の流出は確認されていないという。

エコチル調査は、環境中の化学物質などが子どもの健康に与える影響を調べる疫学調査。全国で10万組の親子を対象に実施している。

同大医学部内に設置している富山ユニットセンターでは、富山県内におけるエコチル調査を担当しているが、同センターのパソコンにマルウェアが感染していることが8月4日に判明した。

規定では、エコチル調査参加者の個人情報は、調査の専用端末でのみ扱うよう定められていたが守られておらず、データが保存されていた別の端末でマルウェアの感染が発生。個人情報が外部へ漏洩した可能性もあるとして調査を進めていた。

同大学では外部専門機関をまじえて調査を実施したが、その結果、個人情報の漏洩は確認されていないとし、漏洩した可能性も低いとの結果を取りまとめた。

調査を実施している環境省や国立環境研究所では、調査参加者に結果を報告。また同センターを含む全国15カ所のユニットセンターに対し、個人情報管理の徹底を求めた。

(Security NEXT - 2015/09/30 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

PR

関連記事

早大公認新聞サークルサイト、マルウェアダウンロードのおそれ
JPCERT/CCが攻撃相談窓口を開設 - ベンダー可、セカンドオピニオンも
ランサムウェア被害による情報流出を確認 - アニエスベー
複数端末がマルウェア感染、情報流出の可能性 - 富士通
総務省、LINEヤフーに行政指導 - 「電気通信事業全体の信頼を損なった」
画像管理サーバがランサム被害、救急や一般外来受入に影響 - 国分生協病院
発覚2カ月前にもマルウェア実行の痕跡、情報流出は否定 - こころネット
高校教諭がサポート詐欺被害、私用PC内に個人情報 - 広島県
県立高教諭が「偽警告」被害、第三者が業務用端末を遠隔操作 - 長野県
サポート詐欺でPC遠隔操作、個人情報流出の可能性 - 堺市体育館