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英米、Cisco製ルータへの脆弱性攻撃に注意喚起 - 露関与と分析

具体的にはルータのOSである「IOS」に明らかとなった脆弱性「CVE-2017-6742」が標的とされた。同脆弱性は「SNMP(Simple Network Management Protocol)」の処理に明らかとなったもので、細工したパケットを処理するとバッファオーバーフローが生じる。

攻撃グループは「SNMP」経由で脆弱性を攻撃し、メモリ上にマルウェア「Jaguar Tooth」を展開。機器の認証機能を改ざんしてバックドアを設置、外部より認証なしにアクセスできるようにしていた。

さらに侵害したデバイスでは、デバイス情報、ディレクトリの一覧、ルーティングなどのネットワーク情報を収集し、「TFTP(Trivial File Transfer Protocol)」経由で外部に送信していた。

こうした状況を受け、「Jaguar Tooth」の分析など攻撃に関する「IoC(Indicators of Compromise)」情報を公開して注意を喚起。アップデートを実施することにくわえて、ルータを侵害されたおそれがある場合は、ルータに関連するすべてのキーを無効化し、あたらしいキーへと変更したり、イメージを置き換えるなど対策を講じるよう求めている。

攻撃対象とされた「CVE-2017-6742」については、Cisco Systemsが2017年6月に同脆弱性を含む9件の脆弱性についてアドバイザリを公表し、アップデートを提供している。共通脆弱性評価システム「CVSSv3.1」のベーススコアは「8.8」、重要度を「高(High)」としていた。

(Security NEXT - 2023/04/19 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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