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MSDTのゼロデイ脆弱性、悪用拡大中 - 「QBot」の拡散にも

さらにProofpointでは、2018年ごろより活動が観測されている攻撃グループが、「Follina」を悪用するゼロデイ攻撃を展開していることも観測した。

「TA570」として同社が追跡している同グループは、別名「QakBot」としても知られるマルウェア「Qbot」のアフィリエイトに参加。今回確認された攻撃では、メールを用いており、添付されたHTMLファイルを開くとzipファイルがダウンロードされるという。

zipファイル内には、WordドキュメントやショートカットファイルにくわえてQbotを含むライブラリファイルを同梱。Wordファイルを開くとPowerShellを含むHTMLファイルを読み込み、脆弱性が悪用される。

「Qbot」は、アカウント情報を盗み出すいわゆる「不正送金マルウェア」として知られるトロイの木馬。データを窃取する機能にくわえて、脆弱性を探索し、組織内で拡散するいわゆる「ラテラルムーブメント」の機能も備えており、ランサムウェア「ProLock」「Egregor」の感染なども引き起こしたことでも知られている。

「Qbot」に関しては、さまざまな配布経路が知られており、メールの添付ファイルやウェブサイト経由の拡散にくわえて、「Emotet」をはじめとする別のマルウェアを通じて配信されるおそれもある。

(Security NEXT - 2022/06/09 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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