Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

実証実験で9割以上の特殊詐欺によるATM利用を検知 - ラックと三菱UFJ銀

ラックと三菱UFJ銀行は、金融犯罪被害の抑止に向けた共同研究を進めており、高齢者などを狙った特殊詐欺によるATM不正利用を検知する概念実証実験を実施した。

両社では、5月よりATMの不正利用を発見する実証実験を共同で実施。ラックの機械学習を用いた不正検知技術を用い、三菱UFJ銀行における半年分の取引データをもとに検証を進めたもので、PoCでは不正取引の94%を検知できたという。

ATMによる取り引きは、大多数が正規の取引で、不正取引が極端に少ない不均衡なデータであったことから、機械学習の精度を落とさないよう、正常な取引を間引くアンダーサンプリングと不正取引をかさ増しするオーバーサンプリングにより学習用データの比率を調整。さらに検知率を高めるための特徴量エンジニアリングを実施したという。

ラックでは特殊詐欺やサイバー犯罪などの金融犯罪被害抑止に向けて、今回のATM不正利用に続き、今後はオンラインバンキングにおける不正検知の研究にも取り組む予定。

(Security NEXT - 2021/11/08 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

関連リンク

PR

関連記事

「OpenVPN」に「OVPNX脆弱性」 - 3月の更新で修正済み
CrowdStrikeによる障害、約850万台に影響 - あらたな復旧方法も準備中
「CrowdStrike」装う「フィッシング」や「偽修復ツール」に警戒を
先週注目された記事(2024年7月14日〜2024年7月20日)
あらたな脅威へ対応する設定ファイルが原因に - CrowdStrike障害
Windows端末の障害問題に便乗するサイバー攻撃が発生中
CrowdStrike、Windows環境での不具合で声明 - 復旧方法も紹介
一部Window端末が正常に起動できず - CrowdStrikeが不具合認める
システムの仕様を知らずメール誤送信が発生 - 東京都福祉保健財団
市教委で特別支援教育就学奨励費対象児童の一部名簿を紛失 - 湖西市