Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

「Windows」に権限昇格のゼロデイ脆弱性 - MSが詳細を調査

「Windows」において権限の昇格が可能となるゼロデイ脆弱性が明らかになった。アップデートは用意されておらず、マイクロソフトでは調査を進めている。

管理者権限を持たないユーザーが、システムファイルである「Security Accounts Manager(sam)」「system」「security」を参照できる脆弱性「CVE-2021-36934」が判明したもの。脆弱性を悪用すると「SYSTEM権限」で任意のコードが実行可能となる。

CERT/CCによれば、システムドライブの「VSS(ボリュームシャドウコピーサービス)」が有効化されており、シャドウコピーが参照できる場合に影響を受ける。

具体的には、アカウントのパスワードハッシュの抽出をはじめ、Windowsのインストールパスワード、端末内の秘密鍵を復号化できる「Data Protection API」キー、シルバーチケット攻撃が可能となるマシンアカウントを取得することなどが可能になる。

シャドウコピーは、128Gバイトを超えるシステムドライブでWindows Updateを行ったり、Windowsインストーラーを利用すると自動で作成されることから、多くのユーザーが影響を受けるおそれがある。

(Security NEXT - 2021/07/21 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

PR

関連記事

「Ruby」に3件の脆弱性、アップデートで修正を実施
Node.js向けMySQLクライアント「MySQL2」に脆弱性
「GitLab」に複数脆弱性 - セキュリティパッチをリリース
国家関与のサイバー攻撃「ArcaneDoor」 - 初期侵入経路は不明、複数ゼロデイ脆弱性を悪用
「PAN-OS」の脆弱性侵害、段階ごとの対策を説明 - Palo Alto
国内でも被害発生、「ColdFusion」の既知脆弱性狙う攻撃
バッファロー製ルータに脆弱性 - パスワード取得、コマンド実行のおそれ
米政府、悪用が確認された脆弱性3件について注意喚起
「Cisco ASA」「FTD」に複数脆弱性 - ゼロデイ攻撃も発生
「Chrome」にアップデート - 「クリティカル」の脆弱性などを解消