Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

SolarWindsのIT管理製品がAPT攻撃の標的に - 巧妙な隠蔽も

ネットワークやサーバなどITインフラの管理製品「SolarWinds Orion Platform」に対して、国家が関与したと見られるサイバー攻撃が展開されていることがわかった。SolarWindsはホットフィクスをリリースし、利用者へ対応を呼びかけている。

同社によれば、3月から6月にかけてリリースした「バージョン2019.4」「バージョン2020.2.1」を対象として攻撃が展開されていることが判明したもの。国家の支援を受けた攻撃である可能性があるとの見方を示している。

今回の攻撃について、FireEyeは、北米、ヨーロッパ、アジア、中東など侵入キャンペーンがグローバルの広範囲に展開されており、「UNC2452」として攻撃グループを追跡していると説明。

「UNC2452」には熟練した攻撃者が関与しており、政府や電気通信、テクノロジー、鉱業、コンサルティングなどの分野を攻撃対象としていた。2020年春ごろより攻撃が開始されたと見られ、現在も進行中だという。

同プラットフォームのソフトウェアアップデートを悪用するサプライチェーン攻撃で、SolarWindsの正規署名を含むプラグインをトロイの木馬化したマルウェア「SUNBURST」を展開。侵入後は、ラテラルムーブメントを行い、情報を窃取されるおそれがある。

同マルウェアは、同プラットフォームのプロトコルに偽装して通信を行い、探索結果などを合法的なプラグイン設定ファイルに保存することで検知を逃れようとしていた。

(Security NEXT - 2020/12/14 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

PR

関連記事

組織の「ネット玄関口」狙う攻撃に注意 - 可視化や脆弱性対策の徹底を
政府、豪主導の「防御可能なアーキテクチャ」国際ガイダンスに署名
先週注目された記事(2025年10月12日〜2025年10月18日)
米政府、国家支援攻撃者によるF5侵害受け緊急指令
F5にサイバー攻撃 - 未公開の脆弱性含む機器関連情報が流出
F5、「BIG-IP」「F5OS」の複数脆弱性に対応 - 最新版へ更新を
【特別企画】国内外専門家が集うインテリジェンスサミット - 非公開の最新脅威情報も
「Cisco ASA」狙うゼロデイ攻撃、5月に複数政府機関で確認
「CODE BLUE 2025」29講演が決定 - AIチップ脆弱性から法的課題まで
メールセキュ製品「Libraesva ESG」に脆弱性 - すでに悪用も、国家関与か