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ワンクリック詐欺の相談、ひと月で900件 - ユーザーの責任問われかねないケースも

情報処理推進機構(IPA)は、ワンクリック詐欺に関する相談が増加傾向にあるとして注意を呼びかけている。規約の確認する手順を踏ませることでユーザーに責任が問われかねないケースもあるという。

同機構に寄せられた相談は、2008年1月の時点で1カ月あたり243件だったが、その後増加して2倍以上となる600件強から700件弱で推移。さらに10月、11月と急増し、11月の相談件数は903件と過去最悪を記録した。

相談件数が拡大していることについて、同機構ではあらたな詐欺サイト登場や巧妙な手口の増加を理由に挙げており、同機構では、被害に遭わないために、手口をよく知ることが重要と指摘している。

具体的な攻撃手法としては、無料という文句でユーザーを誘いながら、有料サイトへおびき寄せるケースや、利用規約を読みにくい位置に配置しつつ、ユーザーに規約の確認を取る手法などがあるという。また動画と見せかけてウイルスへ感染させ、しつこく料金の請求を行うケースもある。

詐欺を行うためのコンテンツは、「アダルト」だけでなく、「アニメ」や「ゲーム」のほか、「競馬予想情報」などジャンルも多様化。さらに法律上問題ないグレーなサイトもあり、クリックしたユーザー側に責任が問われかねないようなサイトもあるという。

同機構では、確認画面で「利用規約」に同意するという意思表示を示すと、クリックした本人の責任を問われる可能性があるとし、安易に同意を示す「はい」ボタンをクリックしないようにしたり、未成年者が被害に遭わないようフィルタリングサービスの活用など対策を呼びかけている。

(Security NEXT - 2009/12/03 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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