エクスプロイトキットの標的となる脆弱性、上位10種は「Flash Player」関連
2015年にエクスプロイトキットで悪用された脆弱性の上位10種は、いずれも「Adobe Flash Player」に関するもので、2013年に悪用が目立った「Java」の脆弱性から大きくシフトしている。
NTTコミュニケーションズが、セキュリティ事業を展開するNTTグループ各社で把握した2015年の脅威動向を取りまとめたもの。
同社によると、2015年にエクスプロイトキットが標的にした脆弱性の上位10種は、いずれも「Adobe Flash Player」に関する脆弱性だったという。2年前の2013年当時は、「Java」が8件を占めており、「Flash」に関する脆弱性は1件のみだったが、2013年以降に「Java」においてあたらしく見つかる脆弱性が減少。傾向が大きく変化している。
同社の企業顧客に対する「DDoS、DoS攻撃」は前年から39%低下。一方、「ブルートフォース攻撃」は2.4倍に拡大しており、すべての顧客が、SSHに対するブルートフォース攻撃を受けていた。ウェブアプリケーションに対する攻撃の24%はインジェクション攻撃で、2014年の26%とほぼ同じ水準で推移している。
全業種のなかで、もっとも攻撃を受けたのは小売業で、クレジットカード情報が標的となっていたという。次いで多かったのは観光関連業だが、個人情報の窃取が目的と見られ、小売業に対する攻撃と異なる傾向を示していた。
攻撃元のIPアドレスは、米国が65%を占めており、前年の56%から9ポイント増。IPによるアクセス制限を避ける目的で、米国を経由した攻撃が展開されていると同社では分析している。
(Security NEXT - 2016/06/14 )
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