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Hacking Teamから漏洩した脆弱性、攻撃コードをEKが次々実装

政府機関や法執行機関へ内偵ツールを提供する伊企業のHacking Teamが不正アクセスを受け、大量の情報が外部へ漏洩した問題で、流出した脆弱性情報の悪用がはじまっている。

複数のエクスプロイトキット(EK)が、Adobe Flash Playerの脆弱性「CVE-2015-5119」について悪用コードを実装したもの。

セキュリティ更新プログラムの公開から、エクスプロイトキットにエクスプロイトコードが追加されるまでの期間が短くなっているが、今回はPoCや実装コードなどが情報漏洩し、あらたなゼロデイ攻撃を引き起こした。

同脆弱性を解消するセキュリティアップデートは7月8日に公開されたが、修正プロラムの提供以前より米Trend Microでは、同社クラウド基盤において「Angler EK」「Nuclear EK」がエクスプロイトコードを追加していることを確認ししている。

またフランスの研究者は、「Angler EK」「Nuclear EK」にくわえ、「Neutrino EK」がエクスプロイトコードを実装したことを確認。さらに「Magnitude EK」による攻撃も観測しているという。

(Security NEXT - 2015/07/09 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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