マルウェア感染も再起動で一発リセットできる「Returnil Virtual System 2010」
動作環境を気にするユーザーもいるだろう。「仮想化」というと、最近ではリソースの消費が大きい仮想マシンの環境を連想する人も少なくないはずだ。コージェンメディアによれば、同製品の仮想化コアシステムは、一般的なVM製品と異なり、あくまでWindowsサービスとして動作するもので、動作速度への影響は、ほとんどないという。
また同製品ではフィンランドのF-PROTが開発したエンジンを採用したウイルス対策機能「Virus Guard」を備えている。他社セキュリティ対策ソフトとの併用については、開発元では問題ないとの見解だが、国内でサポートを提供するコージェンメディアには一部競合するとの報告も寄せられているとのことなので、現状は併用よりも「Virus Guard」を活用する方が無難だろう。
●最適な利用シーンは?
ユニークな「RVS 2010」。どのような場面で利用すると効果的なセキュリティ対策ソフトだろうか。同ソフトを起動する際、PCの再起動は必要ない。はじめて導入するソフトの動作チェックや、信頼性が確認できないサイトの閲覧など、必要な場面においてピンポイントで起動して利用できる点は便利だ。
ただし、再起動を行うと環境が元通りになってしまうので、再起動が必要となるソフトの試用には向かない。またソフトの利用を中止し、通常の動作へ戻したい場合にも再起動が必要となるので、その点には気をつけたい。
便利な機能としては、管理者が仮想化環境を強制的に利用させる機能だ。パスワードを設定して強制的に「System Safe」を利用させることができる。許可していないソフトをインストールされ、起動しなくなり、システムの再インストールを余儀なくされるといったトラブルを避けることが可能だ。家庭でも企業でもアイデア次第で利用方法が広がるだろう。
こうした機能は、ディスクのイメージを作成したり、復元が行えるバックアップソフトでも用意されている。RVSでは、再起動のみのため、時間がかからず、操作がシンプルなのが強みだ。
実際海外では、不特定多数のユーザーが利用する図書館や大学といった公共機関やネットカフェなどで活用されており、不特定多数が利用する端末などのセキュリティ対策に活用できる。
Returnil Virtual System
http://www.returnil.jp/
コージェンメディア
http://www.cogenmedia.com/jp/
(Security NEXT - 2009/12/21 )
ツイート
PR
関連記事
「Apache StreamPark」に暗号化などの脆弱性3件が判明
「OpenShift GitOps」に権限昇格の脆弱性 - クラスタ掌握のおそれ
フィッシング契機に第三者が端末操作、個人情報流出か - 共立メンテナンス
ランサム被害で写真や動画が流出、調査を実施 - 横須賀学院
委託調査の関連データが保存されたPCを紛失 - 埼玉県
CiscoやSonicWallのゼロデイ脆弱性悪用に注意喚起 - 米CISA
「Node.js」のアップデートが再延期 - 年明け2026年1月7日を予定
リフト券販売サイトが改ざん、個人情報が流出 - 片品村
SonicWallのリモートアクセス製品「SMA1000」にゼロデイ脆弱性
「Apache Airflow」の開発用拡張コンポーネントにRCE脆弱性

