脆弱性を悪用する「Conficker」に新種、ポリモーフィック型も猛威 - マカフィーレポート
マカフィーは、同社データセンターで2009年2月に観測したウイルスや不正プログラムの状況を取りまとめ、公表した。Windowsの脆弱性を悪用する「W32/Conficker.worm」の亜種が発生しているとして、注意を呼びかけている。
同社がまとめたランキングによれば、検知企業数およびマシン数のトップは先月と変わらず、オートラン機能を利用してオンラインゲームのアカウントを盗む不正プログラム「Generic!atr」が占めた。一方、感染ファイル数のランキングでは、1位に「W32/Conficker.worm.gen.a」、2位に「W32/Conficker.worm.gen.b」と、Windowsの脆弱性を悪用する「W32/Conficker.worm」の亜種が上位を独占した。
企業やマシンにおける検知数はランキング圏外だが、いったん感染するとほかの多数のパソコンに被害が広がることから、感染ファイル数が増えこのような結果になったと同社は分析している。また、共有フォルダや外部メディアからも感染するあらたな亜種も見つかっているとして、修正プログラム適用後も引き続き警戒が必要だとしている。
またランキング圏外ではあるものの、「W32/Virut」や「W32/Sality」といったポリモーフィック型ウイルスの感染報告が急増している。ファイルに感染する際にランダムな暗号化コードを使用して自身を暗号化するウイルスで、駆除が難しいのが特徴。ウェブ経由で感染するため、不審なサイトへのアクセスや不用意なダウンロードは控えるよう呼びかけている。
一方、不審なプログラムのランキングに関しては、大きな変動は見られなかった。脆弱性やソーシャルエンジニアリングを利用してインストールされる事例が報告されていることから、脆弱性の修正プログラム適用を再確認するよう求めている。
アドウェアの中には正規のフリーソフトにバンドルされているものもある。またリモート管理ツールであるVNCがランクインしているが、ユーザー自身が意図して利用している場合には特に問題ない。
同社が発表した検知マシン数のトップ10は以下のとおり。
ウイルス
1位:Generic!atr
2位:Generic.dx
3位:Phish-FraudPay.eml
4位:PWS-Mmorpg.gen
5位:Generic PWS.ak
6位:PWS-Gamania
7位:PWS-Gamania.gen.a
8位:PWS-Gamania.gen.g
9位:Exploit-IFrame.gen.l
10位:Generic Downloader.x
不審なプログラム(PUP)
1位:Generic PUP.x
2位:RemAdm-VNCView
3位:Adware-OptServe
4位:Generic PUP.z
5位:Generic PUP.d
6位:RemAdm-VNC
7位:Adware-Softomate.dll
8位:Generic PUP.g
9位:Exploit-MIME.gen.c
10位:RemAdm-TightVNC
(Security NEXT - 2009/03/09 )
ツイート
関連リンク
PR
関連記事
米政府、国家支援攻撃者によるF5侵害受け緊急指令
米当局、「AEM Forms」の深刻な脆弱性狙う攻撃に注意喚起
「Samba」に深刻なRCE脆弱性 - アップデートが公開
F5にサイバー攻撃 - 未公開の脆弱性含む機器関連情報が流出
Adobe、12製品で修正パッチを公開 - クリティカル脆弱性を解消
「Firefox 144」がリリース - 複数の脆弱性を修正
ビデオ会議の「Zoom」に複数脆弱性 - 最新版に更新を
商談会の案内メールで送信ミス、メアドが流出 - 長野県産業振興機構
MS、10月の月例パッチを公開 - ゼロデイ脆弱性3件に対応
JPAAWG年次イベント、参加登録を受付 - オンライン参加も対応