Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

月末に大暴れしたウイルスがランキング入り - Kaspersky調査

Kaspersky Labsは、ウイルスやオンラインスキャナの検出状況をまとめ、公表した。月末にウイルス2種の急激な拡大を確認したという。

Kaspersky Labsが、10月におけるウイルスやオンラインスキャナの検知状況を集計し、ランキングとしてまとめたもの。ウイルスの1位は、古参ウイルスである「NetSky.q」で、Mydoom、Bagleなどなじみのウイルスもランキングの一画を占めた。

一方で、ここ数カ月例をみない異例な規模でメール配信が行われ、「Trojan-Spy.HTML.Fraud.ay」が拡散し、2位にランクイン。スパムを配信してフィッシングサイトへ誘導するものだが、URLにエラーがあったため、Outlookなどでは開けず、さらにフィッシングサイトのブラックリストにすでに登録されていたこともあり、実際の被害はほとんどなかったという。

また、6位の「Exploit.Win32.PDF-URI.k」は、Adobe製品の脆弱性を悪用した攻撃を行うもので、急浮上した。PDF文書を開くとコードが実行され、不正サイトからトロイの木馬をダウンロードさせる。

一方、オンラインスキャナでは、先月から大きな変動はみられなかった。しかしランキングの1位には新規の「Packed.Win32.NSAnti.r」が入った。昨年10月に最初の亜種が発見されてから今まで、8000種の亜種が検知されている。

また、フラッシュメモリカードを介して感染を広げるメールワーム「Rays」と「Brontok」や、アドウェア「BHO.cc」などがランクを上げている。今後も被害が続く可能性が高いとして、同社では注意を促している。

同社が公表したウイルスやオンラインスキャナの上位10位はそれぞれ以下のとおり。

ウイルス

1位:NetSky.q
2位:Fraud.ay
3位:NetSky.aa
4位: Feebs.gen
5位:Mydoom.l
6位:PDF-URI.k
7位:NetSky.t
8位:Bagle.gt
9位:Nyxem.e
10位:Mytob.c

オンラインスキャナ

1位:NSAnti.r
2位:Dialer.qn
3位:Brontok.q
4位:BHO.cc
5位:Rays
6位:Zapchast
7位:Small.ddp
8位:Small.a
9位:Perflogger.ca
10位:Sohanad.t

(Security NEXT - 2007/11/12 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

関連リンク

PR

関連記事

臨時特別給付金支給要件確認書168件に別人の口座情報 - 燕市
イベント案内メールを2回誤送信、メアド流出 - かわさき新産業創造センター
「Junos OS」に定例外アップデート - ゼロデイ脆弱性を修正
オンライン申込の確認画面に個人情報が誤表示 - 日本通信
セキュリティ総務大臣奨励賞の受賞者2名、2団体を発表 - 総務省
サポート終了した「Bitdefender BOX v1」のアップデート機能に脆弱性
中国系グループ、「Junos OS」を侵害か - 監視手薄な部分を標的
「Apache NiFi」にMongoDB認証情報が漏洩する脆弱性 - アップデートで修正
米政府、Apple製品や「Junos OS」の脆弱性悪用に注意喚起
「Junos OS」攻撃で複数マルウェア - マルウェア除去の実施を