トレンドマイクロ、2005年度上半期のウイルス感染被害レポートを発表
トレンドマイクロは、2005年度上半期のウイルス感染被害レポートを発表した。上半期は、BOT系プログラムなど、不正プログラムの悪質化の傾向が強まったという。
同レポートは、2005年1月1日から6月30日までの間に、国内の同社サポートセンターに寄せられた問い合わせをもとにデータをまとめ、上半期のウイルス状況を総括したもの。
同レポートによれば、2005年上半期の国内におけるウイルス感染被害報告数は1万6197件と、昨年上半期の3万6039件に比べ半減しているものの、BOT系プログラムに代表されるように、不正プログラムの活動自体は、パソコン内の情報の盗難や遠隔からのコントロールなど、悪質化の傾向が強まった。
P2Pファイル共有ソフト「Winny」を悪用する不正プログラムの亜種が登場し、これらに感染した際に「Winny」を経由して重要な情報が流出する事件も発生した。また、亜種の増加は今期に目立った現象で、特に「WORM_MYTOB」は、毎月数十種類の亜種が登場し、北米や欧州を中心に流行したものの、国内では余り拡散しなかった。
さらに今期の特徴として、日本をターゲットにした攻撃の増加が挙げられる。日本の金融機関を装ったフィッシング詐欺や、日本企業のサイトへの不正アクセスなどが次々と発生した。このように、これまで攻撃者は不特定多数を標的とした愉快犯が多かったが、最近は対象や目的を特定した攻撃が増えているという。
(Security NEXT - 2005/07/08 )
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