MD5電子証明書の偽造成功報告に対してMSが見解
マイクロソフトは、研究機関がMD5ハッシュアルゴリズムを使用したX.509電子署名に対する攻撃が成功したとの報告を受けて、今回の発表の影響で利用者におけるリスクが拡大することはないとの見解をアドバイザリで示した。
今回明らかになったのは、別の内容を持つ同一の証明書を生成できるMD5の脆弱性で、同社製品固有の問題ではないものの、影響が大きさから同社の方針についてアドバイザリを通じて公表したもの。
同社では、攻撃方法の詳細は発表されておらず再現することは困難であり、脆弱性を悪用する攻撃も確認されていないとし、発表以前に発行された証明書については影響を受けず、証明書の取り消し作業などは不要と説明。
またMD5を利用しているか、保有する証明書の発行元認証局へ確認する必要があるが、EV SSL証明書などをはじめ、多くの認証局がSHA-1アルゴリズムへ移行していると指摘した。
一方でMD5アルゴリズムに対する具体的な攻撃方法がはじめて示されたとして、認証局などとSHA-1による署名アルゴリズムへの移行を促進させるとし、情報提供と、必要なガイダンスの提供を行っていく方針だという。
(Security NEXT - 2009/01/05 )
ツイート
関連リンク
PR
関連記事
WatchGuardのVPNクライアントに脆弱性 - Windows版に影響
Drupal向け「OAuth」サーバモジュールに認可バイパスの脆弱性
Samsung製端末、ゼロデイ攻撃の標的に - 商用レベルスパイウェアを悪用か
バッファロー製ルータ「WSR-1800AX4シリーズ」に脆弱性 - ファームウェアの更新を
「GNU Libmicrohttpd」に複数脆弱性 - 実験的コンポーネントに起因
JetBrains「YouTrack」に複数の脆弱性 - トークン漏洩のおそれも
NECのHAクラスタソフト「CLUSTERPRO X」に深刻な脆弱性
Elasticのエンドポイント対策「Elastic Defend」に脆弱性 - 修正版を提供
「NVIDIA App」インストーラに脆弱性 - 権限昇格のおそれ
組織の「ネット玄関口」狙う攻撃に注意 - 可視化や脆弱性対策の徹底を
