Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

執拗な標的型攻撃、16作戦でメール137件 - 感染ファイル名は平均85.9文字

特定業界を狙う執拗かつ巧妙な標的型攻撃の手口が一部明らかとなった。企業のメールアカウントなどを乗っ取り、わかっているだけで16のオペレーション、137件のメールが送信されていたという。

20160630_ip_001.jpg
今回分析した攻撃キャンペーン(画像:IPA)

情報処理推進機構(IPA)が設置するサイバーレスキュー隊「J-CRAT」が、実際に行われた標的型攻撃について、メールの受信組織などへ情報提供の協力を要請。実際に入手した標的型攻撃メールを起点に、そこから連鎖して発生した攻撃を分析。レポートとして取りまとめたもの。

具体的には、2015年11月より2016年3月まで継続した一連の攻撃キャンペーンを分析。特定業界を中心に、関連する周辺業界なども狙ったもので、44組織から137件の標的型攻撃メールを入手した。

攻撃の起点となる11月に発信された2通のメールでは、実在する個人や組織を名乗ったが、同一のIPアドレスから送信していた。また2通目のメールは、実在する企業のアカウントが悪用しており、同一の以降の連鎖を追ったという。

(Security NEXT - 2016/06/30 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

関連リンク

PR

関連記事

J-CSIP、2023年4Qは脅威情報15件を共有 - 巧妙なフィッシングの報告も
先週の注目記事(2024年2月25日〜2024年3月2日)
Windowsのゼロデイ脆弱性「CVE-2024-21412」、昨年12月下旬より悪用
「セキュリティ10大脅威2024」 - 個人の脅威は順位表示を廃止
インシデント件数が約1割増 - 「スキャン」報告が倍増
国内組織狙う標的型攻撃 - 対象製品利用者は侵害有無の確認を
J-CSIP、24件の脅威情報を共有 - 標的型攻撃は5件
米政府、脆弱性「Citrix Bleed」についてガイダンスを公開
「Citrix ADC/Gateway」にゼロデイ脆弱性 - 標的型攻撃による悪用も
東大教員PCが標的型攻撃でマルウェア感染 - 対策ソフトは検知せず