大手出版社でサイト改ざん、マルウェア感染サイトへ誘導 - シマンテックが確認
シマンテックは、国内大手出版社のウェブサイトが改ざんされ、マルウェア感染サイトへ誘導する不正なコードが埋め込まれていたとして、その攻撃手口を明らかにした。
同社によれば、マルウェアへ感染させる外部サイトへ誘導するための「iframeタグ」が埋め込まれていることを確認したもの。少なくとも1月6日15時ごろより改ざんされ、1月9日夕方以降に修正されたという。
改ざんされていた出版社について、「書籍や雑誌、マンガ、映画、ゲームなどを手がける大手」としているが、具体的な社名や改ざんされたウェブサイトの公表は避けている。
同社が把握しているだけで3件のファイルが改ざんされており、誘導先はエクスプロイトキット「Gongda」を利用したものだった。「Microsoft XMLコアサービス」や「Java」「Adobe Flash Player」に存在する既知の脆弱性を悪用しており、「Java」については、2012年から2013年にかけて修正された3件の脆弱性をターゲットにしていた。
閲覧した端末において脆弱性を修正しておらず攻撃を受けると、情報を窃取するために作成されたトロイの木馬「Infostealer.Torpplar」をはじめ、複数のマルウェアに感染するおそれがある。
同マルウェアは、明らかに日本国内のユーザーを狙ったもので、対策が手薄な国内の地方銀行を含む2件のオンラインバンキングのほか、14件のクレジットカードサイト、3件のショッピングサイト、3件のウェブメールサイト、3件のゲームや動画サイトなどへのアクセスを監視。情報を盗み出し、外部へ送信していた。
(Security NEXT - 2014/01/15 )
ツイート
関連リンク
PR
関連記事
「Cisco IOS XR」にDoSや署名バイパスの脆弱性 - 修正版リリース
サイトが改ざん被害、外部へ誘導される状態に - 京都府社会福祉協議会
「Spring Cloud Gateway Server WebFlux」に深刻な脆弱性 - 設定改ざんのおそれ
「ImageMagick」に脆弱性 - 不特定多数の画像処理で影響大
セイコーソリューションズ製IoT機器向けルータに深刻な脆弱性
NVIDIAのネットワーク製品に6件の脆弱性 - アップデートを順次提供
IBMのAIプラットフォームにSQLi脆弱性 - 修正を実施
NVIDIAのLLMフレームワーク「NeMo Framework」などに脆弱性 - 修正版を提供
2017年以前の一部「FeliCa」ICチップに脆弱性 - 外部指摘で判明
中国支援の攻撃グループ、世界規模で通信など重要インフラを攻撃