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企業向けウイルスバスター最新版に情報漏洩の監視機能 - 仮想パッチ機能も追加

トレンドマイクロは、企業向けセキュリティ対策ソフトの最新版「ウイルスバスターコーポレートエディション10.6」を1月27日に発売する。

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説明会に登壇した染谷氏(左)と松橋氏(右)

同製品は、クラウドを利用したウイルス対策やウェブレピュテーション機能などを搭載した企業向けエンドポイント対策製品。プラグインにより必要に応じて機能を追加することができる。

最新版では、「脆弱性対策オプション」を追加。同機能は、ネットワークを監視して外部からの脆弱性に対する攻撃を防御する「仮想パッチ」を提供し、セキュリティ更新プログラム適用前の端末を保護する。

また「情報漏えい対策オプション」をあらたに用意。USBメモリといったリムーバブルディスクや、HTTPなどのネットワーク経由で送信されるデータを監視することが可能。

氏名やクレジットカード番号といったデータの種類や件数など、管理者があらかじめ設定した内容に応じて、コピーや送信されるファイルに問題あるデータが含まれていないか監視できる。

検知した場合は、操作を行った本人へ警告したり、管理者に通知することが可能。またポリシーの設定をスムーズに行うことができる便利なテンプレートも用意されている。

さらに同機能では、USBメモリの利用制限に対応。メーカーや製品IDなどにより、利用できるUSBメモリを制限。データの不正コピーや、未許可のUSBメモリが持ち込まれることを防止する。

そのほか、起動方法を見直し、PC起動時の速度を向上させたほか、安全性を確認したファイルのスキャンを省略することで検索時間の削減を実現。「Windows」「Mac OS X」にくわえ「スマートフォン」「タブレット端末」など一元的に管理できるようになった。

メディア向けの製品発表会に登壇した同社セキュリティエバンジェリストの染谷征良氏は、標的型攻撃が発生している現状を解説。脅威が進化するなか、企業には守るべき大切な資産が存在し、それらを守る機能強化を実施したと説明した。

またエンタープライズマーケティング部プロダクトマーケティングマネージャーの松橋孝志氏によれば、多様な攻撃への対応や情報漏洩対策の要望が増えているという。

機密情報の漏洩対策については、従来ウイルス対策とは別にソリューションを導入する必要があったが、オプションにより1製品で対応でき、低い運用コストで導入できる点を強調した。

また業務面で利用が増えているスマートフォンへ対応した点や、起動速度やスキャン速度の向上など、業務をサポートする面の機能強化をアピールしている。

(Security NEXT - 2011/11/16 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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