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「Red Hat OpenShift AI」に脆弱性 - クラスタ管理者権限奪取のおそれ

「Red Hat OpenShift AI」に深刻な脆弱性が明らかとなった。プラットフォームの制御を奪われ、稼働するアプリケーションにも影響が及ぶおそれがある。パッチは提供されておらず、緩和策をアナウンスしている。

同ソフトウェアは、データの取り込みやトレーニング、チューニング、モニタリングなど、AIモデル開発のライフサイクルを管理するためのプラットフォーム。

同ソフトウェアにおいて、認証された低権限ユーザーによって、権限の昇格が可能となる脆弱性「CVE-2025-10725」が確認された。

プラットフォームへアクセスするための低い権限より、クラスタ管理者の権限を取得し、クラスター全体の制御を奪うことが可能。インフラ全体を制御したり、データ漏洩やサービス拒否などのおそれがあるほか、プラットフォーム上でホストされているアプリケーションも侵害されるおそれがある。

共通脆弱性評価システム「CVSSv3.1」のベーススコアは「9.9」と評価されているが、Red Hatでは最小限の認証が必要であるとし、重要度を1段階低い「重要(Important)」としたという。

現時点で修正パッチに関する具体的なアナウンスは行われていない。同社では権限設定を見直す緩和策をアナウンスし、利用者に注意を呼びかけている。

(Security NEXT - 2025/10/01 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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