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未使用でも影響、7月修正の「IEゼロデイ脆弱性」 - 遅くとも5月に悪用

マイクロソフトでは、同問題を「IE」のコアレンダリングエンジン「MSHTML」の脆弱性「CVE-2024-38112」として修正したが、ユーザーインタフェースにおける不正表示への対応としており、Check Pointは「CVE-2024-38112」の修正内容を、拡張子「.hta」を隠蔽できる脆弱性への対応であると分析。

「インターネットショートカットファイル」における「mhtml」ハンドラの処理の無効化については「多層防御」のひとつとして修正され、CVE番号は割り振られていないとの見方を示した。

同社が分析したサンプルでは、これら脆弱性が早ければ2023年1月、遅くとも2024年5月13日には悪用されていたとし、長期にわたりゼロデイ攻撃に利用されてきたと指摘している。

またZero Day Initiative(ZDI)では、APTグループ「Void Banshee」が5月に展開した攻撃キャンペーン「Atlantida Stealer」で同脆弱性の悪用を確認したという。

同グループは、北米、欧州、東南アジアなどを対象に活動する攻撃グループ。情報窃取を目的としたマルウェア「Atlantida」へ感染させるためにゼロデイ攻撃を展開していた。

臨床解剖学の教科書や参考書など書籍のPDFファイルを装ったzipファイルを使用。クラウドストレージやDiscordサーバなどで拡散していた。

(Security NEXT - 2024/07/24 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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