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FXC製の情報コンセント型無線LANルータに脆弱性 - 悪用の動きも

FXC製の無線LANルータ「AE1021PE」「AE1021」に脆弱性が明らかとなった。脆弱性を悪用した通信が確認されている。

両製品は、宿泊施設、病院、会議室、住宅などで利用することを想定した情報コンセント型の無線LANルータ。有線LANポートや固定電話線ポートなどを備えている。

脆弱性情報のポータルサイトであるJVNによれば、「OSコマンドインジェクション」の脆弱性「CVE-2023-49897」が明らかとなったもの。製品にログインできる場合、任意のOSコマンドを実行することが可能になるという。

JPCERTコーディネーションセンターでは、共通脆弱性評価システム「CVSSv3.0」のベーススコアを「8.0」と評価。すでに脆弱性を悪用した通信を確認しているという。

同脆弱性は横浜国立大学の九鬼琉氏、佐々木貴之氏、吉岡克成氏よりJPCERTコーディネーションセンターへ報告があり調整を実施した。またほぼ同時期にAkamai SIRTが米サイバーセキュリティインフラストラクチャセキュリティ庁(CISA)へ報告を行っており、JPCERT/CCが調整を行った。

同脆弱性を修正したファームウェア「バージョン2.0.10」が提供されており、アップデートを実施した上で「工場出荷時設定」をリセットし、管理画面ログイン用のパスワードを初期設定から変更するよう呼びかけられている。

(Security NEXT - 2023/12/12 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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