「Exchange」の脆弱性「ProxyShell」に要警戒 - 悪用発生で米政府が注意喚起
「Microsoft Exchange Server」において、リモートよりコードの実行が可能となる脆弱性「ProxyShell」の詳細が公表された。すでに悪用も確認されており、米政府より注意喚起が行われている。
「Exchange Server」に関しては、3月に定例外で「ProxyLogon」とも呼ばれる複数の脆弱性が修正され、サイバー攻撃にも悪用されて大きな影響を及ぼしたが、そのうち「CVE-2021-26855」「CVE-2021-27065」を報告したセキュリティ研究者のOrange Tsai氏があらたに3件の脆弱性を発見。調整を経て8月に詳細を公表したもの。
認証を回避する「CVE-2021-34473」、権限の昇格が生じる「CVE-2021-34523」、リモートよりコードの実行が可能となる「CVE-2021-31207」で構成されており、公開されている「Exchange Server」の443番ポートを介し、これら脆弱性の連鎖によって認証なしに任意のコマンドが実行可能となる。
これらエクスプロイトチェーンは「ProxyShell」と命名されており、4月にZero Day Initiativeが開催したコンテスト「Pwn2Own Vancouver 2021」では、20万ドルの報奨金を獲得した。
すでにマイクロソフトへ報告されており、「CVE-2021-31207」は5月の月例セキュリティ更新で修正されている。また「CVE-2021-34473」「CVE-2021-34523」は、6月にCVE番号が採番されており、修正の公表も7月の月例パッチのタイミングだったが、マイクロソフトでは4月の月例セキュリティ更新で修正済みと説明している。
(Security NEXT - 2021/08/24 )
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