Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

「Chrome 53」で脆弱性33件を解消 - 解析用「Flash」のブロック機能も

GoogleのChromeチームは、安定版となる「Chrome 53」をリリースした。脆弱性や不具合の解消のほか、「Flash」への対策機能なども盛り込んでいる。

同チームによれば今回のアップデートでは、報奨金プログラムを通じて報告された重要度「高(High)」の脆弱性13件をはじめ、あわせて33件におよぶセキュリティ上の問題に対処した。なかでもPDFリーダーである「PDFium」に関する修正が6件と目立っており、いずれも「高(High)」だった。

報奨金の最高額は7500米ドル。クロスサイトスクリプティング(XSS)やスクリプトインジェクションの脆弱性など3件に対して支払われる。また解放後メモリへのアクセスやヒープオーバーフローの脆弱性など3件の脆弱性も5000ドルの支払対象となった。

またアニメーションなどの技術は「HTML5」に移行しており、すでに役割は終わりつつあるとし、今回の「Chrome 53」より、多くのサイトでページの分析などに用られ、読み込み速度に影響を与える「Flash」に対してブロック機能を盛り込んだ。

同社ではこれまでも「Chrome 42」より再生にクリックを必要とするなど対策を講じており、今回さらに一歩前進させた。同社は12月にリリースする「Chrome 55」では、「Flash」のみサポートするサイトを除き、「HTML5」をデフォルトにする予定。

(Security NEXT - 2016/09/06 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

関連リンク

PR

関連記事

Apple製品の脆弱性に攻撃 - 2〜3月に修正済みも情報公開は6月
インフラアクセス制御基盤「Teleport」に認証回避の脆弱性
XML処理ライブラリ「libxml2」に複数の脆弱性
「MS Edge」にセキュリティアップデート - 脆弱性2件を解消
「RICOH Streamline NX PC Client」に深刻な脆弱性 - アップデートで修正
Perl向け暗号ライブラリ「CryptX」に複数脆弱性
監視ソフト「IBM Tivoli Monitoring」にRCE脆弱性 - 早急に更新を
掲示板ツール「vBulletin」に深刻な脆弱性 - 実証コードや悪用も
ZohoのExchange監視ツールに深刻な脆弱性 - アップデートを
「Wazuh」や「Windows WEBDAV」の脆弱性悪用に注意