2015年1Qの脆弱性登録、前期から大幅減 - 従来の水準に
情報処理推進機構(IPA)は、2015年第1四半期における脆弱性データベース「JVN iPedia」の登録状況を取りまとめた。登録件数は前四半期を大幅に下回り、以前の水準に戻った。
「JVN iPedia」は、国内のソフトウェア開発者が公表した脆弱性情報や、脆弱性情報ポータルサイト「JVN」の公開情報、米国国立標準技術研究所(NIST)による脆弱性データベース「NVD」の公開情報を収録したデータベースで、2007年4月より運用されている。
2015年第1四半期は、1736件の脆弱性対策情報があらたに登録された。内訳を見ると、JVNの掲載情報が181件、NVDの情報が1550件、国内製品開発者による登録情報が5件。同四半期で累計登録件数は5万3235件となった。また英語版では46件の登録があり、累計件数は1184件。
登録件数が前四半期の3072件から目立って減少しているが、JVN登録情報が前期の1408件から181件に激減したことが影響した。前期はSSL証明書の検証不備の脆弱性があるとして、Androidアプリの脆弱性関連情報が1200件以上登録されたことで一時的に急増しており、同四半期は以前の水準に戻ったともいえる。
登録件数を脆弱性の種類別に見ると、「クロスサイトスクリプティング」が289件で最多。「認可、権限、アクセス制御(143件)」「バッファエラー(130件)」「リソース管理の問題(119件)」と続く。
これまでに登録された脆弱性情報を深刻度別に見ると、共通脆弱性評価システム「CVSS」の基本値が7.0から10.0で「危険」とされる「レベルIII」は全体の40.4%で、前期より0.3ポイント後退。「警告」とされる「レベルII」は52.5%で0.2ポイント上昇した。「注意」の「レベルI」は前期とほぼ変わらず7.1%だった。
(Security NEXT - 2015/04/22 )
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