人気動画ダウンローダーにDDoS攻撃用コンポーネント - 国内利用者も多数
人気ダウンロードソフト「Orbit Downloader」に、DDoS攻撃用のコンポーネントが含まれていることがわかった。ESETが指摘したもので、日本国内でも利用者が多く、多数検出されているとして注意を呼びかけている。
問題の「Orbit Downloader」は、Innoshockが開発するWindows向けの無料ソフトウェア。ウェブブラウザのプラグインとして動作し、動画サイトから動画をダウンロードできるとして人気を得ている。
ESETによれば、同ソフトを解析したところ、一部のバージョンに、外部からの遠隔操作によりDDoS攻撃のひとつである「TCP SYNフラッド攻撃」を仕掛けるコンポーネントを備えていることを発見。同社がテストを実施したところ、発信元のIPを偽装し、HTTPの接続要求として、1秒当たり約14万パケットを送信したという。
開発元であるInnoshockは沈黙しており、コンポーネントを故意に含めたのか、何者かによって混入されたものかはわかっていない。ESETでは、同ソフトをトロイの木馬「Win32/DDoS.Orbiter.A」として対処。これを受け、「Softpedia」「Softonic」など海外の著名ダウンロードサイトでは、配信を中止した。
またESETの調査では、「Orbit Downloader」は、ワールドワイドで検出されているが、特に日本国内において多数検出されているという。「Softonic」の日本法人であるソフトニックでは、公開を中止しておらず、人気ソフトとしてブログで紹介されているケースも多いため、注意が必要となっている。
(Security NEXT - 2013/08/26 )
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