スマホのセキュリティ、約2割は「実施せず」 - 不安と対策にギャップも
スマートフォン利用者の17.9%が、セキュリティ対策を実施していないことがわかった。また不安要素に挙げつつも対策を講じていないケースも目立つ。
情報処理推進機構(IPA)が実施した「2012年度 情報セキュリティの脅威に対する意識調査」で明らかになったもの。
調査の有効回答数5000人のうち、31.9%にあたる1596人がスマートフォンを利用していると回答。前年の18.6%を大きく上回った。OSの割合を見ると「Android」が65.3%、「iOS」が33.1%。85.7%と大半が私的利用だが、14%が公私で活用している。
スマートフォン利用時の不安要素でもっとも多かったのは「端末の紛失、盗難」で61.3%にのぼる。「データの盗難・漏洩(53.8%)」「ウイルス感染による不正利用(51.2%)」と続く。「特に不安はない(13.2%)」との回答も見られた。
スマートフォンに感染するウイルスの認知率は77.6%と高いが、詳しい内容について知っている割合は7.5%と10分の1以下に落ち込む。感染経験があると回答したのは25人(1.6%)で、被害内容は「個人情報の流出」が多い。
実施しているセキュリティ対策は、「OSのアップデート」が58.1%で最多。「信頼できるサイトからインストールする(53.5%)」「セキュリティソフトの導入(36.2%)」が続く。
一方、不安要素として割合が大きい「端末の紛失、盗難」や「データの盗難、漏洩」に有効である「リモートロック」や「暗号化」といった対策の実施率は、それぞれ12.7%、10.7%と1割強にとどまり、有効活用されていない。また17.9%は、特にセキュリティ対策を実施していなかった。
現在実施しているセキュリティ対策を継続して利用したり、新規に対策を実施したいと思うか今後の実施意向を尋ねたところ、「特にない」とする回答が23.7%。現在未実施とする回答を5.8ポイント上回った。
他対策と比較して実施率が高かった「OSのアップデート」は44.1%、「信頼できるサイトからインストールする」についても40.2%と、現状の実施率と比較していずれも10ポイント以上低い。
一方で「セキュリティソフトの導入」は37.2%でほぼ横ばい。「暗号化(19.2%)」や「リモートロック(20.1%)」については、利用への意欲が見られたものの、2割前後と伸び悩んだ。
(Security NEXT - 2012/12/12 )
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