Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

特別な「アノニマス対策」は不要、普段から基本的な対策を

「アノニマス」を名乗る活動家のサイバー攻撃が、7月に国内ではじめて発生し、その動向に注目が集まっている。彼らの攻撃から身を守るのにまず大切なのは、「基本的な対策」と専門家は訴える。

120822nd_01.jpg
辻伸弘氏

そもそも「アノニマス」とはなにか。アノニマスの動向を追っているNTTデータ先端技術の辻伸弘氏によると、巨大匿名掲示板の参加者を起源としており、さまざまな参加者で構成されているという。

特にリーダーは存在せず、IRCチャット上でオープンに意見交換が行われ、各個人の判断で活動へ参加。賛同者が多ければ大きな運動へと発展する。

一部報道など「ハッカー集団」という言葉がひとり歩きしているが、サイバー攻撃を主体として活動しているわけではなく、合法的な新興宗教への抗議活動など多岐にわたり、いわゆる「活動家」とはかけ離れたセクシーコンテストなどもある。

参加者は匿名者を意味する「アノニマス」を名乗るが、内容で大別すると、合法的に活動する「アノンネット(AnonNet)」と、サイバー攻撃など違法行為も辞さない「アノンオプス(AnonOps)」に二分される。その違法性や影響の大きさから、おもに報道で取り上げられるのは後者で、7月に行われた国内への攻撃も、海外の「アノンオプス」によるものだった。

(Security NEXT - 2012/08/22 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

PR

関連記事

渋谷区公式サイトで閲覧障害 - ネット活動家による犯行声明も
アノニマスが日本の政府機関を攻撃すると宣言 - 大規模攻撃に発展するおそれも
「ランサムウェア」の認知度、3割満たず - マカフィー調査
国内に多数のアノニマスFTP - うっかり情報公開に注意を
厚生労働省のサイトが閲覧できない状態に
DDoS攻撃で停止した日産サイト、6日ぶりに復旧
厚労省のウェブサイトにDDoS攻撃 - 一時停止
アノニマスによる攻撃で朝鮮新報の登録者情報が流出
活動家によるサイバー攻撃被害、情報公開のバランスが重要 - ラック伊東氏
Apple端末のユーザー情報1200万件が流出の可能性 - 活動家が一部公開