Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

複数無線LAN製品に脆弱性「BLEEDINGBIT」 - TI製BLEチップに起因、医療機器にも影響か

Cisco SystemsやAruba Networksなど、企業向けの複数無線LAN製品に搭載されているチップに深刻な脆弱性「BLEEDINGBIT」が含まれていることがわかった。対象となる機器は現在も調査中とされており、医療機器をはじめとする多くのIoT機器に影響が拡大する可能性もある。

20181102_ar_001.jpg
「BLEEDINGBIT」のロゴ

「Texas Instruments(TI)」製の複数「Bluetooth Low Energy(BLE)チップ」にリモートよりコード実行が可能となる2件の脆弱性「CVE-2018-7080」「CVE-2018-16986」が判明したもの。脆弱性を報告したArmisは、これら脆弱性を「BLEEDINGBIT」と命名している。

「CVE-2018-16986」は、BLE経由でリモートよりバッファオーバーフローを生じさせることが可能となる脆弱性で、バックドアの設置などに悪用されるおそれがある。Cisco SystemsやMeraki Networks製のアクセスポイントが影響を受けることが判明した。

また「CVE-2018-7080」は、ファームウェアの更新などに利用される「Over-the-Air Download(OAD)」を有効化している場合に影響を受ける問題で、Aruba Networks製のアクセスポイントに含まれる。

Armisによれば、脆弱なアクセスポイントを使用している場合、近接した環境にいる攻撃者により、認証を必要とせずにアクセスポイント経由で侵入を受けるおそれがあり、従来のセキュリティ対策では攻撃を検出できないという。

(Security NEXT - 2018/11/02 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

PR

関連記事

Perl向け暗号ライブラリ「CryptX」に複数脆弱性
監視ソフト「IBM Tivoli Monitoring」にRCE脆弱性 - 早急に更新を
掲示板ツール「vBulletin」に深刻な脆弱性 - 実証コードや悪用も
ZohoのExchange監視ツールに深刻な脆弱性 - アップデートを
「Wazuh」や「Windows WEBDAV」の脆弱性悪用に注意
「Firefox」に脆弱性、アップデートを公開 - 「クリティカル」との評価も
「Adobe Commerce」に緊急対応必要な脆弱性 - 「Magento」も注意
Adobe、複数製品にアップデート - 250件以上の脆弱性を解消
Pythonの「tarfile」モジュールに脆弱性 - クリティカルも
「M365 Copilot」に情報漏洩の深刻な脆弱性 - すでに修正済み