Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

MS、月例パッチ9件を公開し37件の脆弱性を解消 - ゼロデイ攻撃にも対応

日本マイクロソフトは、深刻度「緊急」2件をはじめとする月例セキュリティ更新プログラム9件を公開し、37件の脆弱性を解消した。ゼロデイ攻撃が確認されている脆弱性にも対応している。

月例セキュリティ更新プログラム一覧
8月の月例セキュリティ更新プログラム一覧。悪用可能性指標では、悪用のしやすさを「1」から「3」までの3段階で評価しているが、すでに攻撃が確認されている場合は「0」となる

今回公開されたセキュリティ更新プログラムのなかで、深刻度が4段階中もっとも高い「緊急」にレーティングされているのは、「Internet Explorer」の脆弱性26件を解消する「MS14-051」、および「Windows Media Center」の脆弱性に対応した「MS14-043」。いずれも悪用されるとリモートでコードを実行されるおそれがある。

「MS14-051」では、すでに悪用が確認されている脆弱性「CVE-2014-2817」、および公開済みの脆弱性「CVE-2014-2819」を修正。いずれも特権の昇格が生じる脆弱性で、他脆弱性を組み合わせて悪用されるおそれがある。また今回のアップデートでは、メモリ破壊が生じる未公開の脆弱性が多数修正されているが、これらは「EMET」で被害を緩和できるものだった。

のこるプログラム7件の深刻度はいずれも「重要」だが、「OneNote」において細工されたファイルを読み込むとコードを実行される脆弱性に対応した「MS14-048」に関しては、先の緊急2件とあわせて、適用優先度が3段階中もっとも高い「1」に設定されている。

他更新プログラムを見ると、「Windows」および「.NET Framework 」に対し、「MS14-047」「MS14-046」でセキュリティ機能「ASLR(Address Space Layout Randomization)」がバイパスされる脆弱性を解消した。

さらに「MS14-044」で「SQL Server」へ対応したほか、「MS14-045」でカーネルモードドライバ、「MS14-049」で「Windows Installerサービス」、「MS14-050」では「SharePoint Server」で特権の昇格が生じる脆弱性を修正している。

(Security NEXT - 2014/08/13 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

PR

関連記事

Apache Solrに認証バイパスの脆弱性 - 重要度「クリティカル」も
Veeam製バックアップ製品の脆弱性を標的に - 複数ランサムウェアが悪用
米当局、「SolarWinds WHD」や「Windows」など脆弱性3件の悪用に注意喚起
Mozilla、「Thunderbird」にアップデート - ゼロデイ脆弱性を解消
F5の「BIG-IP」などに脆弱性 - アップデートが公開
「Microsoft Edge」にアップデート - 独自含む脆弱性22件を修正
Synology製パーソナルクラウドストレージに深刻な脆弱性
バックアップソフトなど複数のVeeam製品に深刻な脆弱性
「Acronis Cyber Protect」に複数の脆弱性 - アップデートで修正
Trend Micro製UTMに深刻な脆弱性 - 「Deep Security」にもLPE脆弱性