Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

「Rancher」にSAML認証の「なりすまし」や「DoS」の脆弱性

コンテナ管理プラットフォーム「Rancher」に複数の脆弱性が判明した。脆弱性を修正したアップデートが提供されている。

「SAML認証プロバイダ」が構成されている場合、初回ログイン時に「なりすまし」が可能となる脆弱性「CVE-2025-23389」が明らかとなった。「Cookie」を操作することで任意のユーザーとしてログインが可能になるという。

また公開APIにおいて認証を必要とすることなく、スタックオーバーフローを引き起こし、「Rancherサーバ」に対してDoS攻撃が可能となる脆弱性「CVE-2025-23388」が判明。

さらにSAML認証によるコマンドラインインタフェースのログインにおいて、トークンを削除し、認証を妨害することが可能となる脆弱性「CVE-2025-23387」が判明した。ただし、トークンは暗号化されており、「なりすまし」に利用することはできないとしている。

共通脆弱性評価システム「CVSSv3.1」のベーススコアは、「CVE-2025-23389」が「8.4」、「CVE-2025-23388」が「8.2」で、重要度は「高(High)」。「CVE-2025-23387」についてはCVSS基本値を「5.3」、重要度を「中(Moderate)」とした。

開発チームでは、現地2025年2月27日にアップデート「Rancher 2.10.3」「同2.9.7」「同2.8.13」をリリース。これら脆弱性を解消しており、利用者に注意を呼びかけている。

(Security NEXT - 2025/03/03 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

PR

関連記事

海外子会社がランサム被害、影響など詳細を調査 - 淀川製鋼所
システム障害、調査でランサムウェアが原因と判明 - 近鉄エクスプレス
パッチや緩和策の適用、メモリ保護を統合した脆弱性対策製品
従業員がサポート詐欺被害、個人情報流出か - 住友林業クレスト
個人情報含む契約書類を誤送信、アドレス帳で選択ミス - 新潟県
生徒情報含むデータを第三者メアドへ誤送信 - 鹿児島高
「ConnectWise ScreenConnect」に脆弱性 - 修正版が公開
中国電力にサイバー攻撃 - 設定不備のリモート接続機器より侵入
NETSCOUT「nGeniusONE」に複数の脆弱性 - アップデートで修正
Python向けHTTPライブラリに脆弱性 - リクエストスマグリング攻撃のおそれ