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2016年2Qのフィッシング攻撃、前年全体に匹敵する規模に

2016年第2四半期に観測されたフィッシング攻撃は、前四半期の2倍超へと急拡大しており、同四半期だけで2015年の年間件数に匹敵する件数が観測された。

EMCのセキュリティ部門であるRSAの不正対策指令センター(AFCC)が、2016年第2四半期に観測したフィッシング攻撃の状況について取りまとめたもの。

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フィッシング攻撃数の推移(グラフ:EMCジャパン)

同四半期のフィッシング攻撃は、過去最多となる51万6702件で、前期の24万520件から倍増した。2015年に年間を通じて観測されたフィッシング攻撃は52万7443件で、同四半期の3カ月間だけで2015年の約98%にあたる攻撃が観測されたことになる。

フィッシング攻撃を受けた回数で見ると、「米国」が前期に引き続き最多。ただし、全体に占める割合は48%となり、前期の71%から23ポイント後退した。2位以下に「カナダ(10%)」「インド(9%)」「英国(9%)」「オランダ(8%)」が続く。フィッシングサイトのホスト国を見ると、「米国」が60%と突出していた。

日本国内を見ると、同四半期にホストされたフィッシングサイトは9件。前期の71件から大幅に改善した。前年同期の35件と比較しても半減している。ただし、2015年は7月以降の下半期に多数攻撃が観測され、210件に達した経緯もあることから、予断を許さない状況だという。

(Security NEXT - 2016/09/21 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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