「アンテナがない黒い機器」に注意 - ルータの脆弱性でメーカーが確認呼びかけ
プロバイダへの接続に利用される家庭向けルータの一部に脆弱性が存在し、接続用アカウントやパスワードが漏洩、犯罪に悪用されてしまう被害が発生している。メーカーでは、今一度対象となる製品を危険な状態で利用していないか、確認するようアナウンスを行っている。
問題とされるのは、ロジテック製の「LAN-W300N/R」「LAN-W300N/RS」「LAN-W300N/RU2」の一部。旧ファームウェアに脆弱性が存在し、そのまま利用していると、WAN側からインターネット接続を行う際に利用する「PPPoEアカウント」や「パスワード」を、第三者によって取得されるおそれがある。
問題の脆弱性は、2012年5月に判明。これまで同社はもちろん、JPCERTコーディネーションセンターや日本データ通信協会テレコム・アイザック推進会議(Telecom-ISAC Japan)などが繰り返し注意喚起を行っており、ファームウェアのアップデートを呼びかけている。
ロジテックによれば、これら製品の販売は2013年8月に終了。対策の呼びかけなどにより、「影響を受ける機器は大幅に減少している」と同社は説明。しかし一方で、アップデートせずに利用し、アカウント情報が流出、犯罪へ悪用されるケースも依然発生しているという。
脆弱性が存在するかは、「機種」「シリアルナンバー」から確認でき、古い場合はファームウェアの更新により修正を行うことが可能。
同社では、ウェブサイトを開設し、詳しくないユーザーでも判断できるよう「回線の近くに文庫本サイズの黒い機械がないか」「Logitecのロゴがないか」「アンテナがついてないか」など、対象機種であるか確認する方法をフローチャートなどを利用して詳しく説明。対象となる機種を利用していないか確認するよう呼びかけている。
(Security NEXT - 2015/06/02 )
ツイート
PR
関連記事
ゼロデイ攻撃は8カ月以上前 - 「Active! mail」脆弱性の影響拡大に懸念
「Erlang/OTP」脆弱性、一部Cisco製品で影響が判明
「ActiveMQ NMS OpenWire Client」にRCE脆弱性 - 修正版が公開
「GitHub Enterprise Server」に複数脆弱性 - アップデートで修正
NVIDIA製GPUドライバに複数の脆弱性 - 権限昇格やDoSのおそれ
トレンドの法人向け複数製品に脆弱性 - アップデートで修正
「Erlang/OTP」に深刻なRCE脆弱性 - 概念実証コードも公開済み
「GitLab」に5件の脆弱性 - 最新パッチで修正
「SonicOS」にリモートよりDoS攻撃を受けるおそれ - 修正版を公開
NVIDIAのAI開発フレームワーク「NeMo」に3件の脆弱性