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一部メーカーのビデオドライバが「EMET」の「ASLR」を未サポート - 異常終了のおそれ

複数メーカーのビデオドライバが、脆弱性攻撃の緩和機能である「ASLR」をサポートしていないことが判明した。利用時に不具合が生じる可能性もあり、セキュリティ機関が注意を呼びかけている。

「AMD」や「ATI Technologies」のビデオドライバが、Microsoftが提供する無料脆弱性対策ツール「Enhanced Mitigation Experience Toolkit(EMET)」の「Address space layout randomization(ASLR)」をサポートしていないことが判明したもの。

「ASLR」は、メモリ内のデータをランダムに配置するセキュリティ対策機能。脆弱性攻撃によりメモリが破壊された際に、不正なコードが実行されることを防止する。

未サポートのドライバを利用すると、同ツールにより脆弱性を緩和できないのはもちろん、同機能を有効化した場合、システムが異常終了する可能性がある。解決策は用意されておらず、「ASLR」を利用するには、対応ドライバを利用するか、標準のVGAドライバを利用する必要があるという。

(Security NEXT - 2012/06/08 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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