Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

IPA、2004年のウイルス届出状況を発表 - 2003年の約3倍に

情報処理推進機構(IPA)は、2004年の年間および12月のウイルスと不正アクセスの届け出状況をまとめ、公表した。

2004年のウイルス届出件数は、一昨年の2003年の1万7425件から大幅に増加し、5万2151件だった。3月以降「W32/Netsky」が10ヶ月連続で届出数第1位となるなど、大量メール送信型のウイルスによる被害が多かったという。

また、亜種が多く、「W32/Netsky」「W32/Bagle」「W32/Mydoom」など、それぞれ30種類以上の亜種が出現。ウイルス対策ソフトが間に合わずに感染するケースも報告されたという。

情報を盗み取るフィッシング詐欺やバックドアを仕掛けるウイルスのほか、リンクをクリックしただけで感染するウイルスなど、より悪質なウイルスが増加している。

不正アクセスについては、2004年の1年間の届出件数は594件で、2003年の届出件数から45.9%の増加となった。実被害件数は72件と、2002年の225件、2003年の126件と減少傾向にあるという。

IPAでは、届出件数の増加原因として、無差別に攻撃を指摘、一方、企業を中心にセキュリティ対策が普及していることから、被害届出が減少したと結論づけている。

しかしながら、ブラウザのスタートページを書き換えられるなどの個人ユーザーからの被害相談が増加しており、個人ユーザーのセキュリティ対策が必要としている。

12月の届出件数は、ウイルスが4905件で、11月の5308件から減少した。「W32/Netsky」の届出が最も多く1296件で、「W32/Bagle」の488件、「W32/Mydoom」の314件と続いている。

不正アクセスは、届出件数は55件と、11月の28件より大幅に増加したが、被害の届け出件数は4件で、減少傾向にあるという。

(Security NEXT - 2005/01/06 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

PR

関連記事

サポート詐欺被害の調査結果を公表 - ウエルシア薬局
個人情報が記載された訪問予定表を紛失 - JA山形市
約3万件のDM、宛名に別の顧客氏名を記載 - 広島銀
エアギャップ環境向けオンプレEDRを国内展開 - サイバーリーズン
「Apache Arrow」のR言語向けパッケージに深刻な脆弱性
熊本県運営の農業関連サイトにサイバー攻撃 - 個人情報流出か
LINEのアルバム機能で不具合 - 他人の画像を表示
ファイル共有ツール「ProjectSend」の脆弱性 - 多くが未修正、悪用も
Zyxel製ファイアウォールに対する脆弱性攻撃に注意 - ランサムの標的に
先週注目された記事(2024年11月24日〜2024年11月30日)