Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

PHP脆弱性「CVE-2018-17082」 - キャッシュ汚染のおそれ

「PHP」に脆弱性「CVE-2018-17082」が見つかった問題で、同脆弱性によりウェブサーバのキャッシュへサイト運営者が意図しないスクリプトが埋め込まれるなど、攻撃者によって悪用される可能性があるとしてセキュリティ専門家が注意を呼びかけている。

PHPの開発チームが「クロスサイトスクリプティング(XSS)」としてした「CVE-2018-17082」について、セキュリティ専門家の徳丸浩氏が影響について分析。ブログを通じて注意喚起を行ったもの。

問題の脆弱性は、ヘッダにおけるチャンク形式転送エンコーディングの処理に問題があり、リクエストのボディの内容が、レスポンスに付加されるもの。

同氏は、「Apache」のモジュール「mod_cache」によりキャッシュを有効化している場合、同脆弱性を悪用することで、キャッシュの汚染が引き起こされるおそれがあると指摘している。

攻撃者が悪意あるスクリプトなどをボディに含むリクエストを送信すると、同脆弱性によってリクエストのボディ部分を含む不正なレスポンスが返され、キャッシュが汚染。

キャッシュが有効となっている期間は、正常なリクエストを行ったウェブサイトの閲覧者に対しても、レスポンスとして汚染されたキャッシュが返されるという。

対象となる環境では、利用するPHPのコードに関係なく攻撃が可能であり、パッチの適用など早急な対応が必要であるとして注意を呼びかけている。

(Security NEXT - 2018/10/02 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

関連リンク

PR

関連記事

「Node.js」向けMySQLクライアントにRCE脆弱性
「PuTTY」に脆弱性、「WinSCP」「FileZilla」なども影響 - 対象の旧鍵ペアは無効化を
Ivanti製モバイル管理製品「Avalanche」に深刻な脆弱性 - 一部PoCが公開済み
サードパーティ製ソフトに起因する脆弱性7件を修正 - Atlassian
「MS Edge 124」がリリース、脆弱性17件を修正
「PAN-OS」脆弱性への攻撃、国内でも被害報告
「ClamAV」にクリティカルパッチ - サービス拒否の脆弱性など修正
「PAN-OS」のアップデートが公開 - 旧版にも順次提供予定
「PAN-OS」脆弱性、攻撃条件を修正 - 一部緩和策が「効果なし」に
「PAN-OS」脆弱性に対する攻撃が増加 - コマンドで悪用試行を確認可能