Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

Veeam製バックアップ製品の脆弱性を標的に - 複数ランサムウェアが悪用

Veeam Softwareが提供するバックアップ製品「Veeam Backup & Replication」において9月に公表された脆弱性がランサムウェアによるサイバー攻撃の標的となっている。セキュリティ関係機関が注意喚起を行った。

現地時間9月4日にセキュリティアドバイザリが公開された「CVE-2024-40711」を悪用する攻撃が展開されているもの。認証なしにリモートよりコードを実行することが可能となる脆弱性で、共通脆弱性評価システム「CVSSv3.1」のベーススコアは「9.8」、重要度は「クリティカル(Critical)」とレーティングされている。

アドバイザリの公表後、セキュリティ研究者により脆弱性の詳細や実証コードが公開されたが、さらにランサムウェアによる攻撃も観測されている。

Sophosは、ランサムウェアの「Akira」や「Fog」を展開するグループが過去1カ月にわたり、同脆弱性を悪用していると指摘。多要素認証を利用していなかったり、古いバージョンが稼働する「VPN」のゲートウェイに対し、流出した認証情報を用いて侵入し、同脆弱性を悪用していたという。

米サイバーセキュリティインフラストラクチャセキュリティ庁(CISA)では現地時間10月17日、「悪用が確認された脆弱性カタログ(KEV)」へ「CVE-2024-40711」を追加した。

行政機関に対して同脆弱性への対策を促すとともに、広く悪用されるおそれもあるとして注意を呼びかけている。

(Security NEXT - 2024/10/18 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

PR

関連記事

がん検診クーポン券に別人の住所、委託事業者のミスで - 横須賀市
個人情報流出の可能性、高負荷から事態を把握 - 楽待
Perl向け暗号ライブラリ「CryptX」に複数脆弱性
監視ソフト「IBM Tivoli Monitoring」にRCE脆弱性 - 早急に更新を
掲示板ツール「vBulletin」に深刻な脆弱性 - 実証コードや悪用も
ZohoのExchange監視ツールに深刻な脆弱性 - アップデートを
委託先で個人情報流出か、セキュリティ監査に虚偽報告 - ソフトバンク
「Wazuh」や「Windows WEBDAV」の脆弱性悪用に注意
「Firefox」に脆弱性、アップデートを公開 - 「クリティカル」との評価も
「Adobe Commerce」に緊急対応必要な脆弱性 - 「Magento」も注意